ラミクタールの効能又は効果
○てんかん患者の下記発作に対する単剤療法
部分発作(二次性全般化発作を含む)
強直間代発作
定型欠神発作
○他の抗てんかん薬で十分な効果が認められないてんかん患者
の下記発作に対する抗てんかん薬との併用療法
部分発作(二次性全般化発作を含む)
強直間代発作
Lennox-Gastaut症候群における全般発作
○双極性障害における気分エピソードの再発・再燃抑制
パーソナリティ障害
■典型的治療
【薬物治療】
〈認知・知覚症状や精神病症状が認められる場合〉
□非定型抗精神病薬の有効性が期待できるが,その投与量は統合失調症患者への投与量より少量にする。高用量では脱抑制の危険が高まる。保険適用外である。
▶一手目:リスパダール®1mg錠(リスペリドン)1回1錠 1日1回(夕食後,3mg/日程度まで漸増)
▶二手目:〈処方変更〉セロクエル®25mg錠(クエチアピン)1回0.5錠 1日1回(就寝前,300mg/日程度まで漸増)
〈攻撃性・衝動性制御不良,情動不安定などが認められる場合〉
□境界性パーソナリティ障害の衝動性制御不良や攻撃性に対して,非定型抗精神病薬のジプレキサ®(オランザピン),エビリファイ®(アリピプラゾール)の有効性が複数のシステマティックレビューで認められ安全性も高いため第一推奨薬であるが,保険適用外である。抗てんかん薬のデパケン®R(バルプロ酸ナトリウム),ラミクタール®(ラモトリギン),トピナ®(トピラマート)も衝動・攻撃性の制御に対する有効性が認められているが,安全性の観点からこれらは次善の薬剤である。
▶一手目:エビリファイ®3mg錠(アリピプラゾール)1回0.5錠 1日1回(夕食後,6mg/日程度まで漸増)
▶二手目:〈処方変更〉デパケン®R200mg錠(バルプロ酸ナトリウム)1回1錠 1日1回(夕食後,600mg/日程度まで漸増)
〈入眠・熟睡困難などが認められる場合〉
□パーソナリティ障害の過覚醒による睡眠障害に有効な薬剤はなく,生活指導が基本である2)。生活リズム障害の是正にセロクエル®(クエチアピン)が有効なことがあるが,エビデンスに乏しい。
▶一手目:セロクエル®25mg錠(クエチアピン)1回0.5錠 1日1回(就寝前,300mg/日程度まで漸増)
▶二手目:〈一手目に追加〉ルネスタ®2mg錠(エスゾピクロン)1回1錠 1日1回(就寝前),またはロゼレム®8mg錠(ラメルテオン)1回1錠 1日1回(就寝前)
*いずれも食事時および食直後は避ける