ベタナミン

ベタナミンは安全なおくすりです

こんにちは東京クリニックです。ネットや情報化社会では悪い情報が独り歩きすることがありますが、その一つに「ベタナミンを飲むと肝臓が悪くなる」という情報があります。それは添付文書に警告として”海外の市販後報告において、重篤な肝障害を発現し死亡に至った症例も報告されていることから、投与中は定期的に血液検査等を行うこと。”と書かれていることに端を発していると思われますが、当院では血液検査で肝機能の変化を追っていますが通常の服用においてそのようななく、他の普通のおくすりと同じで安全ですのでご安心ください。

ベタナミンは軽症うつ病、抑うつ神経症:通常、成人は1回1~3錠(主成分として10~30mg)を1日1回朝食後に服用します。ナルコレプシー、ナルコレプシーの近縁傾眠疾患:通常、成人は1回1~10錠(主成分として10~100mg)を1日2回朝食後と昼食後に服用します。

薬効薬理としてはナルコレプシー及び近縁傾眠疾患に対して、覚醒作用、全般的精神賦活作用、大脳皮質の賦活作用と脳幹の鎮静作用を有し、うつ病、うつ状態に対して、中枢興奮作用に基づく抗うつ作用を有します。精神刺激薬としての作用はカフェインやエフェドリンより強力で、ドーパミンの放出を促進し再取り込みを阻害することでその効果を発揮します。

薬効分類名

精神神経用剤

承認等

販売名ベタナミン錠10mg

販売名コード

1179023F1035

承認・許可番号

承認番号21700AMX00095000商標名BETANAMIN Tab. 10mg

薬価基準収載年月

2005年12月

販売開始年月

2006年2月

貯法・使用期限等

貯法室温保存使用期限製造後3年(外装に表示の使用期限内に使用すること)

規制区分

向精神薬*処方箋医薬品注意−医師等の処方箋により使用すること

組成

ベタナミン錠10mgは、1錠中にペモリン10mgを含有する製剤である。添加物乳糖水和物、結晶セルロース、カルメロースカルシウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ステアリン酸Mgを含有する。

性状

ベタナミン錠10mgは片面に割線を有する白色の錠剤である。外形識別コードSc103直径(mm)7.0厚さ(mm)2.7重量(mg)135販売名ベタナミン錠25mg

販売名コード

1179023F2023

承認・許可番号

承認番号15400AMZ00782000商標名BETANAMIN Tab. 25mg

薬価基準収載年月

1981年9月

販売開始年月

1981年9月

貯法・使用期限等

貯法室温保存使用期限製造後3年(外装に表示の使用期限内に使用すること)

規制区分

向精神薬*処方箋医薬品注意−医師等の処方箋により使用すること

組成

ベタナミン錠25mgは、1錠中にペモリン25mgを含有する製剤である。添加物乳糖水和物、結晶セルロース、カルメロースカルシウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ステアリン酸Mgを含有する。

性状

ベタナミン錠25mgは片面に割線を有する白色の錠剤である。外形識別コードSc104直径(mm)8.0厚さ(mm)3.0重量(mg)190販売名ベタナミン錠50mg

販売名コード

1179023F3020

承認・許可番号

承認番号15400AMZ00783000商標名BETANAMIN Tab. 50mg

薬価基準収載年月

1981年9月

販売開始年月

1981年9月

貯法・使用期限等

貯法室温保存使用期限製造後3年(外装に表示の使用期限内に使用すること)

規制区分

向精神薬*処方箋医薬品注意−医師等の処方箋により使用すること

組成

ベタナミン錠50mgは、1錠中にペモリン50mgを含有する製剤である。添加物乳糖水和物、結晶セルロース、カルメロースカルシウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ステアリン酸Mgを含有する。

性状

ベタナミン錠50mgは片面に割線を有する白色の錠剤である。外形識別コードSc105直径(mm)9.0厚さ(mm)3.4重量(mg)275

一般的名称

ペモリン錠

警告海外の市販後報告において、重篤な肝障害を発現し死亡に至った症例も報告されていることから、投与中は定期的に血液検査等を行うこと。
禁忌(次の患者には投与しないこと)1.過度の不安、緊張、興奮性、焦躁、幻覚、妄想症状、強迫状態、ヒステリー状態、舞踏病のある患者[中枢神経刺激作用により症状を悪化させるおそれがある。]2.重篤な肝障害のある患者[肝障害が強くあらわれ致死的になるおそれがある。]3.**閉塞隅角緑内障の患者[抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状を悪化させることがある。]4.甲状腺機能亢進のある患者[循環器系に影響を及ぼすおそれがある。]5.不整頻拍、狭心症、動脈硬化症の患者[症状を悪化させるおそれがある。]6.てんかん等の痙攣性疾患の患者[痙攣閾値を低下させるおそれがある。]7.本剤に対し過敏症の既往歴のある患者

効能又は効果

ベタナミン錠10mg(1) 軽症うつ病、抑うつ神経症(2) 次の疾患に伴う睡眠発作、傾眠傾向、精神的弛緩の改善ナルコレプシー、ナルコレプシーの近縁傾眠疾患ベタナミン錠25mg、ベタナミン錠50mg次の疾患に伴う睡眠発作、傾眠傾向、精神的弛緩の改善ナルコレプシー、ナルコレプシーの近縁傾眠疾患

用法及び用量

ベタナミン錠10mg(1)軽症うつ病、抑うつ神経症にはペモリンとして通常成人1日10〜30mgを朝食後経口投与する。
なお、年齢・症状により適宜増減する。(2)ナルコレプシー、ナルコレプシーの近縁傾眠疾患にはペモリンとして通常成人1日20〜200mgを朝食後、昼食後の2回に分割経口投与する。
なお、年齢・症状により適宜増減する。ベタナミン錠25mg、ベタナミン錠50mgナルコレプシー、ナルコレプシーの近縁傾眠疾患にはペモリンとして通常成人1日20〜200mgを朝食後、昼食後の2回に分割経口投与する。
なお、年齢・症状により適宜増減する。

使用上の注意

慎重投与

(次の患者には慎重に投与すること)1.てんかんの既往歴のある患者[痙攣閾値を低下させるおそれがある。]2.肝機能障害又はその既往歴のある患者[肝機能障害が強くあらわれるおそれがある。]3.高血圧の患者[血圧を上昇させるおそれがある。]4.重篤な腎機能障害のある患者[本剤は主に腎で排泄されるため副作用が強くあらわれるおそれがある。]5.**開放隅角緑内障の患者[抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状を悪化させることがある。]6.高齢者[「高齢者への投与」の項参照]7.小児[「小児等への投与」の項参照]

重要な基本的注意

1.大量投与により、覚醒効果があるので、不眠に注意し、夕刻以後の服薬は原則として避けること。2.投与後15〜30分で、一過性に逆説的傾眠を生じることがあるので、投与には十分に注意すること。

相互作用

併用注意

(併用に注意すること)1. 薬剤名等
昇圧剤臨床症状・措置方法昇圧剤の作用を増強するおそれがある。機序・危険因子本剤の交感神経刺激作用によると考えられる。2. 薬剤名等
MAO阻害剤臨床症状・措置方法MAO阻害剤の作用を増強するおそれがある。機序・危険因子本剤の交感神経刺激作用によると考えられる。3. 薬剤名等
グアネチジン臨床症状・措置方法降圧作用を減弱するおそれがある。機序・危険因子本剤が交感神経遮断作用に拮抗すると考えられる。

副作用

副作用等発現状況の概要

調査症例167例中、副作用が報告されたのは57例(34.1%)であった。主な症状は口渇26件(15.6%)、不眠16件(9.6%)、胃腸障害7件(4.2%)、発汗7件(4.2%)、心悸亢進6件(3.6%)であった。[副作用頻度調査時]なお、本項には頻度が算出できない副作用報告を含む。

重大な副作用

1. 重篤な肝障害肝不全を起こすことがあるので、定期的に肝機能検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。2. 薬物依存長期投与により薬物依存を生じることがあるので、長期投与する場合には観察を十分に行い、症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと。

その他の副作用

1. 過敏症注1)頻度不明 発疹2. 精神神経系5%以上 不眠3. 精神神経系0.1〜5%未満 焦躁感、頭痛、逆説的傾眠、肩こり、不安4. 精神神経系頻度不明 めまい、幻覚、興奮、刺激性、運動亢進5. 消化器5%以上 口渇6. 消化器0.1〜5%未満 食欲不振、嘔気、便秘、胃部不快感7. 循環器0.1〜5%未満 頻脈、心悸亢進8. その他0.1〜5%未満 発汗、疲労9. その他頻度不明 発熱注1)症状があらわれた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。

高齢者への投与

一般に高齢者では生理機能が低下しているので減量するなど注意すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないことが望ましい。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]

小児等への投与

小児等へ投与する場合には慎重に投与すること。[外国で小児への投与により致死的な急性肝不全が起こったとの報告、又、長期投与により発育抑制があらわれたとの報告がある。]

過量投与

頻脈、幻覚、激越、情動不安などがあらわれることがある。

適用上の注意

薬剤交付時PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)

その他の注意

イヌ、サルを用いた動物実験で、経口投与により涙中のリゾチーム活性の低下、角膜の混濁、潰瘍が報告されている。

薬物動態

溶出挙動1〜3)ベタナミン錠10mg、ベタナミン錠25mg及びベタナミン錠50mgは、日本薬局方外医薬品規格第3部に定められたペモリン錠の溶出規格に適合していることが確認されている。

臨床成績

ナルコレプシー28例、近縁傾眠疾患13例の計41例を対象とした臨床試験の結果(投与法:1日20〜500mg朝・昼2回分割投与、2週〜7年5カ月)、全般改善率は、71.4%(著効+有効)であった。症状別では、ナルコレプシーの4主徴のうち、特に睡眠発作及び傾眠傾向、精神的弛緩に高い改善率が得られた4)

薬効薬理

1.ナルコレプシー及び近縁傾眠疾患に対して、覚醒作用、全般的精神賦活作用、大脳皮質の賦活作用と脳幹の鎮静作用を有する5〜12)
(ラット、マウス、ウサギ、ネコ、イヌ、ヒト[健康成人])2.うつ病、うつ状態に対して、中枢興奮作用に基づく抗うつ作用を有する13)。(マウス)

有効成分に関する理化学的知見

一般名Pemoline ペモリン化学名2-Imino-5-phenyl-4-oxazolidinone分子式C9H8N2O2分子量176.17構造式融点245〜248℃性状ペモリンは、白色の結晶性の粉末で、においはない。N,N-ジメチルホルムアミドにやや溶けにくく、酢酸(100)に溶けにくく、水、無水酢酸、エタノール(95)、アセトン又はクロロホルムにほとんど溶けない。水酸化ナトリウム試液に溶ける。

取扱い上の注意

安定性試験14〜16)最終包装製品を用いた加速試験(40℃、相対湿度75%、6カ月)の結果、ベタナミン錠10mg、ベタナミン錠25mg及びベタナミン錠50mgは、通常の市場流通下において3年間安定であることが推測された。

包装

ベタナミン錠10mg 100錠(PTP10錠×10)ベタナミン錠25mg 100錠(PTP10錠×10)ベタナミン錠50mg 100錠(PTP10錠×10)

主要文献及び文献請求先

主要文献

1)(株)三和化学研究所 社内資料(ベタナミン錠10mg 溶出試験)2)(株)三和化学研究所 社内資料(ベタナミン錠25mg 溶出試験)3)(株)三和化学研究所 社内資料(ベタナミン錠50mg 溶出試験)4)本多裕:新薬と臨牀 27:1017,19785)Dren AT,Petersen AC:Pharmacologist 11:264,19696)Dren AT,Petersen AC,et al:Fed Proc 28:641,19697)Hartmann E:Biological Psychiatry 1:243,19698)Rojas-Ramirez JA,Vera-Trueba J,et al:Int J Neuropharmac 8:177,19699)Lienert GA,et al:Arzneim-Forsch 7:436,195710)Schmidt L:Arzneim-Forsch 6:423,195611)Tomasi L,et al:Psychopharmacologia(Berl) 34:155,197412)Boissier JR,et al:Therapie XXII:1307,196713)Lee CM,et al:Journal of Medicinal Chemistry 19:731,197614)(株)三和化学研究所 社内資料(ベタナミン錠10mg 安定性試験)15)(株)三和化学研究所 社内資料(ベタナミン錠25mg 安定性試験)16)(株)三和化学研究所 社内資料(ベタナミン錠50mg 安定性試験)

文献請求先

主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求下さい。株式会社三和化学研究所 コンタクトセンター〒461-8631 名古屋市東区東外堀町35番地電話番号0120-19-8130FAX番号(052)950-1305

長期投与医薬品に関する情報

本剤は、厚生労働省告示第97号(平成20年3月19日付、平成18年厚生労働省告示第107号一部改正)に基づき、投薬量は1回30日分を限度とされています。

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

製造販売元株式会社三和化学研究所〒461-8631 名古屋市東区東外堀町35番地