ヤーキーズ・ドットソンの法則とコルチゾールの分泌

ヤーキーズ・ドットソンの法則

不安が行為の効率に及ぼす影響は逆Uの曲線で表すことができます。不安の度合いが高まると、最初のうちは比例して行為の効率が高まっていきますが、その上昇はある点でストップします。それ以上に不安が増してくると、行為の効率は低下し始めます。この曲線が頂点に達するまでの不安は、危機に備えて機能を向上させるのに役立つため、適応反応とみなされます。頂点を越えてからの不安は、苦痛を引き起こしてパフォーマンスを低下させるため、不適応反応とみなされます。

コルチゾールは私たちを後ろ向きな考えにします

人間はストレスを受けると、ストレスを乗り越えるために副腎皮質と呼ばれる部分から、コルチゾールというホルモンが分泌されます。このコルチゾールが脳に作用すると、考え方や感じ方がマイナスに変化します。

ストレスすなわち不安や不調の例

  • 毎日のように心配や緊張・不安を感じて悩んでいる
  • 不安な気持ちが強くなり、仕事や学校、家庭生活が思うように過ごせない
  • 漠然とした不安がある
  • 神経が敏感になった感じがする
  • 緊張が続いている
  • 恥ずかしい思いをするかもしれないという状況に強い不安や恐怖を感じる
  • 人前に出たり、人と話をしたり、人と食事をしたりすると不安・緊張する
  • 緊張が続いている
  • 落ち着きがなくなった
  • 気持ちを集中させることができなくなった
  • イライラしたりすることが多くなった
  • 嫌なことをその内容が不合理だと分かっていても、頭から追い払うことができない
  • 人前で字を書こうとすると手が震える
  • 電車に乗ることができない
  • 人に注目を浴びないようにこそこそしてしまう
  • 不安や恐怖を感じる場所や状況を避けようとしてしまう

我慢すると

心療内科や精神科では上記のような症状を診ています。前向きな思考と見て見ぬふりをすることは全く違うわけなので、例えば痛みや不安があるのであればそれは自分自身を客観視して、認めなければいけません。痛みや不安を放置してがむしゃらになろうとすることは自分自身を客観視できていないことと同じです。自分自身で「仕事を優先」などと我慢するだけではなく早めに専門家に相談すると視野が広がり仕事や遊びにおいてプラスになるはずです。さまざまなチャンスを逃して手遅れになる前にメンタルを整えることを最優先にして早めの受診をお勧めします。

神経伝達物質とおくすり

セロトニン
アセチルコリン
アドレナリン
ドパミン
ノルアドレナリン
γ-アミノ酪酸
アスパラギン酸
グルタミン酸
など神経伝達物質の産生、放出、受容、分解、または再取り込みに変化を及ぼしたり、受容体の数や結合親和性の変化は神経や精神疾患の原因となるため、問診や複数の検査によって不調の原因となっているであろう神経伝達物質の候補をいくつか定めます。そして、その神経伝達を修飾する薬剤によって軽快させる治療を行います。

ケース■女性 不安と緊張、不眠で困っている

 OLをしている20代の女性。別の心療内科でパニック障害と不眠の治療で1年通っていました。今回は通院の都合で新しいクリニックを探して当院を受診されました。
 不安や緊張を感じることが多く、またパニックになったらどうしようという不安も常にあり、どうもうまく仕事に集中できないそうです。人間関係や仕事量には特に問題ないそうですが、小さいときからの自分の特徴であろうと思っているとのことです。
 従前の治療をベースに新たにパニック障害の治療薬に替えて様子を見ることにしました。いまのところ問題なく仕事やプライベートなど過ごされているようです。お大事にしてください。