不眠症

不眠症とは、寝つきが悪い、途中ですぐに目が覚める、朝早く目が覚める、あるいは、睡眠の質が悪く、寝足りない感じがしたり、すっきりした感じが得られなかったりする状態です。不眠は、「眠れない」という夜間の症状だけではなく、日中の眠気や、だるさ、集中困難など、心と身体にさまざまな影響を及ぼします。

原因
・望ましくない睡眠習慣(コーヒー、夜の運動または興奮、不規則など)
・精神障害(特に、気分障害、不安症、物質乱用など)
・病気(心疾患、肺疾患、筋肉または骨の病気、慢性痛など)
・ストレス(入院や失業など)
・過度の不安

不眠が長く続くことにより、免疫力が低下したり、うつ病になるリスクが高くなったり、高血圧や糖尿病などの生活習慣病が悪化するといわれています。気持ち良い日々を過ごすためにも不眠症は早期に治療しましょう。

1 オレキシン受容体拮抗薬 亢進状態の覚醒を抑えて眠りをもたらす

オレキシン受容体拮抗薬は、起きている状態を保とうとする物質「オレキシン」の働きを弱め、脳を眠りの状態に切り替える助けをすることで眠りに導くお薬です。

2 メラトニン受容体作動薬 体内時計を介して眠りをもたらす

メラトニン受容体作動薬は、体内時計の調整に関係する「メラトニン」の働きを高め、睡眠リズムを整えて眠りに導くお薬です。

3 GABA受容体作動薬 脳全体を鎮静させて眠りをもたらす

GABA受容体作動薬は、GABA(ガンマアミノ酪酸)の脳全体の活動を鎮静化させる働きを促し、眠りに導くお薬です。

具体的なおくすり
1’ オレキシン受容体拮抗薬:ベルソムラ デエビゴ
2’ メラトニン受容体作動薬:ロゼレム
3’ GABA受容体作動薬:ハルシオン マイスリー ルネスタ サイレースなど

これらの薬を組み合わせて使うこともできます。